映画感想「ヴェノム」★★★☆☆
タイトル:「ヴェノム」
公開日:2018
監督:ルーベン・フライシャー
主演:トム・ハーディ(エディ・ブロック)
主な出演者:ミシェル・ウィリアムズ(アニー)、リズ・アーメッド(カールトン・ドレイク)
112分
@鑑賞日:2020.08.13
@評価:★★★☆☆
スパイダーマン3(サムライミ版3作目)に登場したヴィランのヴェノムを主役にした別世界線の映画。
エディ・ブロックという正義感の強い報道記者がライフ財団という医療団体が極秘に人体実験していることを世に知らしめようとした結果、仕事と婚約していた彼女の両方を失い惨めな生活を送っていた所に、ひょんなことから宇宙からの地球外生命体(シンビオート)であるヴェノムの宿主となってしまった。
ヴェノムは宿主なしの状態では粘菌のような形状をしていて、酸素のある環境下では宿主なしでは生きられない生命。しかもヴェノムと宿主には相性があり、適合できる人間でないとすぐに死んでしまう。
宿主であるエディと寄生体ヴェノムの奇妙なタッグマンセルで自分を嵌めたライフ財団に一泡吹かせてやるぜ!な映画。こんな前向きじゃないけど。
ライフ財団の代表ドレイクは人体実験を繰り返し、シンビオートという地球外生命体と人間を融合させることが人類の発展に繋がると考えていたが、適合するものが現れず苦戦していた。そこでエディがヴェノムと適合していたことから彼を研究対象として捉えようとし追手を放つ。
ライフ財団に恨みのあるエディと適合できる宿主を見つけたヴェノムはお互いのために戦う。
あらすじとしてはかなりわかりやすくシンプルで、悪の組織ライフ財団の妥当を描いているのですが、120分の映画のうち3分の1ほどをエディが人生から転落し落ちぶれていくまでに割いているので、ヴェノムと適合してから彼の絆があまりに急に深まるような印象を受けます。
ヴェノムはかつての仲間、自分と同種属であるシンビオートたちを裏切り地球のために戦っててくれるのですが、その理由は「ここが気に入った」「お前(エディ)が気に入った」という根拠の薄い理由が急に出てくる。いきなり親身になってくれるのでちょっとよくわからなくなりましたね・・・
ただ、エディとヴェノムの奇妙なやりとりや掛け合いは面白く、またバトルシーン・アクションシーンはよかったです。
エディの身体でヴェノムがバイクを運転しながら追手から逃走するシーンで、車と車の間をすり抜けしようとするも距離が狭すぎて抜けられない!このままじゃぶつかる!ってところでヴェノムが腕をニュッて生やしてそれぞれの車をちょびっとだけ押して間を通り抜けるシーンが好き。
全てを失ったと傷心のエディに対し「俺とお前は似た者同士」と言うヴェノムはシンビオートの中ではイマイチな存在だったのかもしれませんね。
そんなヴェノムがエディの影響で人類の守護者として戦うのは、なんか良いなって思います。
あんまり気に入ってないところとしてはヒロインポジションのエディの元カノの存在。どうにも鼻につく態度で気に入らなかったな〜。
エディの元カノはエディがヴェノムの姿で暴れまくってたのを目撃したのに「あなたは病気!今すぐ病院へ!」とか言えるの狂いすぎでしょ。
行くべきは病院じゃなくて隔離施設だろどう考えても・・・