映画感想「TIME/タイム」★★★★★

タイトル:「TIME/タイム」 原題「In Time」

公開日:2011

監督:アンドリュー・ニコル

主演:ジャスティン・ティンバーレイク(ウィル・サラス)

主な出演者:アマンダ・サイフリッド(シルヴィア・ワイス)、キリアン・マーフィー(タイムキーパー・レイモンド・レオン)

110分

@鑑賞日:2020.7.28

@評価:★★★★★

In Time (字幕版)

In Time (字幕版)

  • メディア: Prime Video
 

 

人類が遺伝子操作により25歳から歳を取ることのなくなった未来の世界、左腕に刻まれた時計には残り1年となった人生の残り時間が示されます。

貨幣の代わりに"時間"が通貨として使われており、スラムの貧乏人は生活のために余命を支払うため、1日より多い余命を持っていない人がほとんど。1日働いて僅かな対価(=余命)を得て、朝起きると残り1日を切った余命を少しでも伸ばすべく再び労働に勤しむその日暮らしの生活。反対に、富裕層の人々は数世紀分もの余命を抱えていながらもまだ自分の残り時間を増やし私腹を肥やそうと手を尽くす。

貧乏人は1日1日を生きるのにいっぱいいっぱいで、富裕層は使いきれないほどの財産を更に増やすことしか考えにない…というのは現実と一緒ですが、この映画の中の方がより残酷。

金がなくなる=即死なので、家賃の支払いも、増税や値上げが行われた時も全てが命がけなので一歩誤ればあっけなく人が死ぬ。死と隣り合わせの自転車操業を強いられる世界怖すぎる・・・。

主人公のウィルはひょんなことから1世紀分の余命を手に入れ、貧乏人の命を命とも思っていない富裕層たちに一矢報いて体制を変えるべく、彼らの住む地域ニューグリニッチシティへと向かいます。

ニューグリニッチシティで出会った富豪の娘・シルヴィアは退屈な日常に飽き飽きしており、スラム出身のウィルの存在は未知の刺激そのもの、惹かれないわけがなく・・・みたいな展開。

 

世界観の設定が絶妙で、これだけでもう「面白そう!」と引き込まれる映画。主人公のウィルは肝っ玉がクソデカくて妙に落ち着きがあり、初めてぶち当たるであろう障害をスパスパとくぐり抜けていくカッコよさがあります。ライバルにあたる、時間監視局(タイムキーパー)のレイモンド も良いキャラしてます。時間監視の仕事のベテランであり、何ものにも買収されず、揺るがず、何度も主人公の前に立ちはだかる強敵。25歳で成長が止まったようには見えない老け顔ですが。

ストーリーは王道ですが、細かい部分には大味。その大味さを楽しめるか、気になるかで評価が分かれそうなところ。

個人的にはメチャクチャ面白かったです。

 

余命を保存しておける機械が銀行の金庫の中にズラリと並んでるところ、なんか未来のテクノロジーなのに妙なアナログ感があって好き。そこは物理なのかよ。